暑い…。職場はエアコンが効いていますが、一歩外に出ればそこは路面の照り返しと太陽光とのサンドイッチで今にも照焼チキンになりそうです。
そんなこんなで今日紹介するのは"マジックミラー"です。著者は有栖川 有栖になります。有栖川 有栖先生の有名作品には学生アリスと作家アリスとの2シリーズが定番ですが、今回はそれに属さない所謂その他の作品です。
本作ですが、まぁ結果的に主人公は探偵でも警察でも無く、推理小説作家です。もーアリス先生ったらまたかよ。と思いましたがそれっぽいのでOKです。一言で言ってしまえば、めんどくさいアリバイトリックミステリーになっています。全員が巧妙にアリバイがある中で、誰が犯人なのか、どうやって犯行に及んだのかが焦点になってきます。
推理をサポートしてくれる資料が添付されていたりするので、途中でがんばって割り出した読者もいるのかもしれませんが、凄く難しいというかめんどくさいです(笑)
被害者と主人公の関係と、第一の事件の重要参考人が一卵性双生児である事。すべての人にアリバイと、犯行動機があるという事を考えていればもしかしたら浮んでくるかもしれません。
しかし流石としか言いようが無いラスト。少し長くて考えるのが苦手な人には向かない作品かもしれませんが、もしかしたら新しい発見があるかもしれません。今回新装版として再販されましたので一度手にとって見てはいかがでしょうか?
双子の女性と付き合ったら………みたいな妄想は思春期なら誰もが通る道だと思うのは、私だけでしょうか…?
紹介作品 マジックミラー 新装版
著者 有栖川 有栖
出版レーベル 講談社文庫
会社の事務所を引越ししました。だからどうしたと言う訳では無いですが。心機一転という感じはします。久々に机が綺麗なので、これをキープしていきたいと思います…。
さて、今日紹介するのは2008年6月に映画化された"神様のパズル"という作品です。著者は機本伸司です。映画原作に当たる作品を映画化後に読んだのは久しぶりでした。映画は例によって見ていないですが。
ストーリーは主人公である綿貫基一(わたぬき もとかず)が、大学のゼミの先生からされる頼まれごとから始まります。頼まれ事とは、16歳の天才児、穂瑞沙羅華(ほみず さらか) を大学へ来るように促す事でした。中々来ることの無い沙羅華にある問いかけをする事で、沙羅華は大学へ出席してくる様になりました…。
主人公の日記と言う形で読ませる手法ですが、違和感無く読めました。ですが、なぜか最後までそれぞれのキャラクター像が自分の中で浮んでこず、中々感情移入が出来なかったと私は感じました。天才が出て来る作品は割りと好きで、自分や一般環境で見る事の出来ない物を物語でくらい読んでみたいと思います。そういった意味では、沙羅華は身近にいそうでいないタイプの天才という感じで良かったです。まぁ実際には近づくことも出来ない天賦の才をお持ちですが。
読みやすい文体で、変な表現で申し訳ないですが、今風という感じです。映画化するにはオチがどうなの?と言う気はしますが、それは読んでみてのお楽しみですね。正直天才過ぎて話の内容の理解に努力が必要でした。映画もあわせて見たり読んだりしてみてはいかがでしょうか?
パズルなんて15年くらい触っていないですね。たまに見かける立体パズルに少し興味はありますが。
紹介作品 神様のパズル
著者 機本伸司
出版レーベル ハルキ文庫
あまりにも久しぶりすぎてどんな感じで冒頭書き出しすれば良いか、どんな顔で再度書き始めれば良いか、いささか悩みがありましたが、どんどん読み溜めしている状態なのももったいないと思い、少しづつ更新できればと思っています。
今日紹介するのは、悪夢の観覧車というお話です。著者は木下 半太です。この著者に関しては、調べて無いので分かりませんが、私自身初めて読ませてもらいました。
最近のと言うか、現代的な言葉使いで親近感を覚えると同時に違和感も覚える文章もありますが、割と読みやすく仕上がっています。内容としては、ファンタジックな設定もありつつ、壮大なミステリになっています。うまいと言うよりも、面白いと感じました。(この辺の感覚が分かって貰えればうれしい)
標題にあるように、観覧車が舞台になっています。復讐を誓った犯人と、それを取り巻く色々な人たちのドラマが本筋よりも興味深く、各章飽きること無くあっと言う間に読破した記憶があります。
タイトルから想像出来る暗い部分と、タイトルからは想像も付かない明るい部分と両端持ち合わせた作品です、たぶん人を選ばず楽しむ事が出来ると思います。設定の無茶さや、お母さんの凄さをどうか一度楽しんでみてはどうでしょうか?
ちなみに観覧車は高所恐怖症の為、死んでも乗りたく無いですが…
紹介作品 悪夢の観覧車
著者 木下 半太
出版 幻冬舎文庫
休みの日は落ち着いて更新できずすみません。しかもそういった日に限って人が来てもらえるから本当に申し訳ないです。土日は黒い子犬に足をガブガブ噛まれたり、本を読んでいれば顔をペロペロ舐められています。
さて、今日紹介するのは「Φは壊れたね Path connected φ broke」で、著者は森博嗣です。正直大好きな作家なのでどれを紹介しても良いし、もうすでに1度「
スカイ・クロラ」で紹介しています。今日はそんな著者のGシリーズと呼ばれるシリーズの第1巻目になります。
主人公はたぶん…海月及介(くらげ きゅうすけ)かと、なぜたぶんかと言うと、作中彼はほとんどしゃべりません。ミステリーならではの謎解き部分の一番良い所だけもってくキャラクターです(笑)そんな意味で行くとS&Mシリーズの犀川と同種のキャラクターかもしれません。そして、主人公と共にいるのが加部谷恵美(かべや めぐみ) ・山吹早月(やまぶき さつき) で、物語は概ねこの三人を中心に進んで行きます。
物語の導入からストーリーテナー役の形で山吹早月ががんばってしゃべってくれます。この中で言うとリーダー役でしょうか、そして加部谷恵美がかき回す存在です。ストーリーの流れが基本的に統一されているので、安心して読むことが出来ます。また、本書シリーズ通して比較的短くなっていますので、手早く読み楽しむ事が出来ると思います。
ミステリーとして緊迫した事件がどんどん迫ってくると言った様子ではなく、主人公らキャラクターの会話を楽しみつつ、段々と推理が進行して行くと言った感じでしょうか。緊張感のある、高度なミステリーを読みたい方には向かないかもしれません。
海月及介のキャラクター性は謎です。冒険の為に大学入学を1年遅らせたり、なぜか山吹の家に入り浸るも二人一緒にいても本を読むだけで会話が無いとか、カレーが好物とか。山吹の姉は同人誌が好きだとか、妙に加部谷のテンションが腐女子っぽいだとか。なかなかに個性的なメンバーが魅力だと思います。と言うか、著者の感性に感服します…。
現6巻まで発行されています。森作品を読むなら「すべてはFになる」が1巻にあたるS&Mシリーズから読むとすべての作品のキャラクターの関係性が分かると思いますが、これだけ読んでも十分に楽しめると思います。上記の本をそのうち早くに紹介したいと思います。
ミステリー作品の主人公は得てして周辺で事件が起きがちですね。コナンしかり…金田一しかり…。
紹介作品 Φは壊れたね
著者 森博嗣
出版 講談社ノベルズ
読了して即紹介したいと思える作品に出会える事は良い事です。このブログを書くために本を読むのではなく、自分が読みたいから読むというペースは乱さずに行きたいとは思っています。
今日は以前も紹介した伊坂幸太郎の別作品で、「死神の精度」です。購入本紹介Vol.1の際にも1度購入した事を紹介していましたが、積んである中で、いの一番に読了しました。20冊程買い置きはあるのですが、その中からどれを読むかいつも迷います。その中で最初に手にとった物なので、何か引かれる物があったのかもしれません。
七日間の調査の後に対象者の死を見定める。主人公はそれを仕事にする死神のお話。常識知らずで生真面目でミュージックがあれば何もいらない死神が死の対象者との七日間何らかの形で相対します。そこである人間の寂しい・美しい物語。短編の様な形になっていますが、それぞれ死んでいく対象者がメインとなって物語は進みます。
愛に恋に復讐に任侠に。
作品の中で"恋愛で死神"からラストへ掛けての流れがとても好きです。人が絶対に死ぬ悲しいお話の中で、悲しさからまた別のスッキリした様な感情へ持っていく事の出来るこの作品は斬新さからの愕きと、感動がありました。正直久しぶりに読了後に「面白かったー」て声に出た気がします。
ミステリーの様なファンタジーの様な、でもどちらにも属せ無い感じのこの作品ですが、割と万人受けすると思います。ちなみに今年の3月から"Sweet Rain 死神の精度"というタイトルで主演:金城武で映画化しているみたいです。これはレンタルして見て見たいと思っています。
金城武ってかなり懐かしい感じですね、彼の演じる主人公の死神"千葉"もあまり予想が付かなくて非常に楽しみだったりします。他に小西真奈美 等々なかなか豪華なキャストの様です。
毎日22時位まで仕事をしてからの読書なので寝不足です…寝不足で"死"なない様に。
紹介作品 死神の精度
著者 伊坂幸太郎
出版 文春文庫